完全に私事なので隠します。
興味のある人だけどうぞ。

私は卵を使った料理が好きだ。
丼なら親子丼。パスタならカルボナーラ。サンドイッチもタマゴサンド。回ってる寿司屋でも玉子を頼む(回ってない寿司屋なら尚更その比率が高くなる)。もちろん、目玉焼き、卵焼き、ゆで卵、温泉玉子、甘いものならカスタードクリームと何でもOK。
そんな数ある卵料理の中で最も好きなのがオムライス。これは子供の頃からの不動の一位。
…こんなことを言ってるから「お前はいつまでたっても味覚が子供だ」と言われるわけだが。
昨日、どうしてもオムライスが食べたくなって(休みの日ならば自分で作るのだが)、仕事の帰りにミナミの北極星へ寄った。個人的にはここのオムライスが一番美味しいと思っていてよく来ていたものだが、ここ数ヶ月全く足を運ばなかった。
理由は一つ。それは昔の彼女とよく来ていたから。
先日、彼女が私の部屋に服やら靴やら化粧品やらを取りに来た(同棲していたもので)。取りに来て、はいさようならという訳にもいかず、コーヒーを飲みながらしばらく話をしていたのだが、お互いだんだんと言葉のトーンが低くなって、彼女がポツリと一言。
「なんで別れることになっちゃったんだろうね・・・ 嫌いになったわけじゃないのにね・・・」
私は彼女に対して負い目があった。
3年ほど前、彼女が自分を本当に必要としてくれていたとき、私は仕事の関係で傍にいてやる事ができなかった。それまで自分のことは何でも自分でしていた彼女が初めて自分を頼ってくれたのに。
その後は二人とも何も無かったかのように彼氏彼女の関係が続いていたが、私はどうしてもその時の後悔と自責の念が晴れることは無かった。
長く続いているとやはり相手の心が読めてくるのだろうか。別れ話を切り出したのは彼女の方からだった。
「もうな、私のためにそんなしんどい思いせんでいいよ。気持ちは十分分かってるから。これ以上関係を続けてもきっとお互いのためにならへんよ。こんなわがままばっかり言ってた私を好きでいてくれてありがとうな。」
私は泣いた。今まで生きてきた中でおそらく一番泣いた。彼女のことが好きなのに、うまく表現できなくて余計彼女を苦しめていたことが分かったから。今ごろ分っても遅いけど。
昨日、店に入って二人で昔よく頼んでいたチキンオムライスを注文した。
夜遅くなったせいか広い部屋にお客はまばら。
久しぶりに食べたオムライスは昔と同じ美味しさ。何一つ変わっていない。
変わってしまったのは自分だけ。
そんなことを思いながらスプーンを進める。
少しだけしょっぱい味がした。
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いや、マジで
でも読んでもらえて感想までもらえて嬉しいっす。
自分の中で溜まっていた事を吐き出して、ようやくこれで前に進んで行けそうな気がします。